故人のパソコンからデータを調べることはできる?
近年では、生活の多くがデジタル化されており、パソコンやスマートフォンの中に大切な情報が保管されているケースが増えています。
「パソコンに遺言書のデータがあるかもしれない」
「ネットバンクの情報が残っているかもしれない」
このようなケースが増えてきました。
今回は、故人のパソコンからデータを調べることが可能か? について、行政書士の視点からわかりやすくご説明いたします。
故人のパソコンのデータ、調べることは可能?
結論としては、相続人が適切な手続きを踏めば調査可能です。ただし、以下のようなポイントに注意が必要です。
■ 相続人であることが前提
故人が所有していたパソコンは、そのまま「遺産」の一部として扱われます。
したがって、相続人であればパソコンの確認や調査を行うことができます。
逆に言えば、相続人でない方が無断で操作・確認することは、たとえ家族であっても避けるべきです。
■ パスワードの問題
多くのパソコンにはログインパスワードやBIOSロックが設定されています。
これらが不明な場合には、専門のデータ復旧業者に依頼しなければならないケースもあります。
業者によるパスワード解除やデータ抽出は、費用や日数がかかり、成功しない場合もある。
パスワードが記録されていれば、事前に確認を
■ 法律上の注意(不正アクセス禁止法)
故人の意志が不明なまま、第三者がパスワードを解除してパソコンにアクセスした場合、
不正アクセス禁止法違反となるリスクがあります。
相続人の立場であっても、法的に問題のない方法でアクセスすることが重要です。
実際によく見つかるデータ例
故人のパソコンからは、次のような重要な情報が見つかる可能性があります:
遺言書のデータ(WordやPDF形式)
ネットバンク・証券口座の情報
保険や不動産の契約書データ
写真や動画(思い出として重要)
クラウドサービス(Google Drive, Dropbox など)へのアクセス情報
家族としての事前準備できることは
生存中に、PCのパスワードを教えてほしい、ということは家族であっても、気が引けたり、ギクシャクするのは当然です。そのため、エンディングノートも一つの方法ですが、発見されなかったりするリスクもあり、完全ではありません。
そこで、第三者に託したり、遺言を活用する方法をおすすめいたします。
また、技術的な内容になりますが、お使いのPC上に緊急時用のアカウントを作成させていただき、万が一の時の対応をさせていただくことも、提案させていただきます。
当事務所では、ITに強い行政書士として、お客様の状況に応じて、サポートを行うことができます。
行政書士がお手伝いできること
行政書士は、以下のようなサポートを行うことができます。
相続人調査・相続関係説明図の作成
遺産分割協議書の作成
デジタルデータの確認、調査
相続財産に該当するかの判断サポート
- 生前のお仕事に関する機密データの削除、抹消処分
まとめ:まずは専門家にご相談を
パソコンの中には、ご家族が知らなかった重要な情報が眠っている可能性もあります。
しかし、操作や確認には慎重な判断が必要です。
当事務所では、初回相談(30分)無料で承っております。
お気軽にご相談ください。